自宅が映画デビューしてみた


去年だろうか、自宅に映画会社の方が突然訪れてロケで使わして欲しいと…。

まぁ、私はほとんど家にいなかったのでそのことを知ったのは実際に撮影が始まってからのことで。
実は、仕事が終わって家に帰ってみると家の回りにロケバスが4台ほど止まっていて、家の駐車場にはテントが張ってあってその中に6人ほどのおじさんがモニター観ながら騒いでる。

家から20m程の位置で、しばらく呆然としてみる。

かなりの人間が家の玄関を出たり入ったりしている。
どうも撮影をしているだろうことは察しが付いてきた。

近所の方が数名、撮影の状況を見守っているようだ。

う〜ん、ここのところ家人と話をしていなかったのでまったく情報を持っていなかった。

下手に近づいて撮影の邪魔をするのも悪いし、近所の方に話しかけられてしまっても何も答えられないのではバツが悪いので駅に戻って2時間ほど時間をつぶしてくることに。
再び、家に戻ってみると撮影が終わったところのようで20名ほどの方達が機材などの片付けをしているようだ。
自分の家に入れないのもどうかと思い、玄関を入るとその20名ほどの撮影スタッフが「お帰りなさい」と。
なんとも不思議な経験でした。

前置きが長くなりましたが、今公開されている『ぼくとママの黄色い自転車』という映画のロケで自宅が使われました。映画会社の方から、いよいよ公開になったので是非ご覧下さいとチケットが送られてきていたので本日観てきました。
実際には、主役家族(阿部サダヲ鈴木京香武井証)の妹家族(西田尚美甲本雅裕安部美央)の自宅ということで使われたのでちょこちょこと登場するだけなのですが、何だか不思議な感じがした。
映画館のスクリーンに自宅のLDKや玄関、子供部屋などが映っている。家具なんかは4tトラックで引っ越しさながらに持ち込まれたので、自宅のようで自宅と違うという不思議な感じ。

でもLDKの場面では、13年ほど使い込まれた我が家のブラウン管のTVがスクリーンデビューしている。

どうしても自宅の映った場面になると我が家オリジナルの物を探してしまうので、映画の内容に上手く付いていくことができなかった。
それでも観客の多くの方のすすり泣く声が聞こえたので、「泣ける映画」らしいです。

エンドロールの撮影協力に「齊藤邸」と映し出されて、日本全国に「齊藤邸」は何軒あるんだよと自分で突っ込みながら、会場を後にしました。

『ぼくとママの黄色い自転車』
コマーシャルもポスターも見かけないので多分みなさんも知らないとは思いますが、柄本明さんがいい味出していました。