イメージセンサのサイズでデジカメを選ぶ

デジタルカメラの購入遍歴の最初はオリンパスコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)だったような気がする。
10年ほど前だっただろうか。画素数も100万画素くらいだったような気がする。

コンデジは、Canon IXYやNikon COOLPIX、最近ではRICOH GR DIGITAL II。
眼デジ(一眼レフデジタルカメラ)は、Canon 1D Mark II、Canon 1DsOlympus E-420、そして今回Nikon D700を購入しました。

銀塩カメラからデジタルカメラに移行した時は、フィルムの現像代が掛からないので1枚1枚への撮影を気軽にできることのデメリットとして失敗写真から学ばなくなった自分に気がつき、デジタルカメラから銀塩へと後戻りしていた時期も長く続いていました。今でも、Polaroid 690はRolleiflex3.5Fを持ち出すこともあります。

眼デジを購入するのにまず最初に選択しなくてはいけないのがイメージセンサのサイズです。銀塩カメラでも35mm、ブローニ、大判とあって、35mmのカメラではコンパクトカメラでも一眼レフカメラでもフィルムサイズは当然同じでした。しかし、デジタルカメラではコンデジでも数種類、眼デジでも3種類以上のサイズがあります。

イメージセンサのサイズが違うとどんな影響があるのか考えてみたいと思います。
眼デジのイメージセンササイズは大きく分けてフルサイズ、APS-Cフォーサーズがあります。最近では、マイクロフォーサーズを採用した眼デジも発売されました。



デジカメには有効画素数が決まっており最近ではコンデジでも1000万画素は当たり前になってきました。
インクジェットでA3プリントするなら1000万画素あれば十分です。商業印刷で350dpi必要ならA3の場合2400万画素くらいが必要になりますが実際には1200万画素あれば大丈夫でしょう。
しかし、同じイメージセンササイズで画素数を増やすと一つの受光素子は小さくなります。そうすると一つの受光素子が測定できる階調が少なくなって階調再現が落ちてしまったり、ノイズが発生します。面積でいうと35mmフルサイズと比較するとAPS-Cが1/2で、フォーサーズが1/4のサイズになります。同じ画素数だと受光素子のサイズも面積に比例して小さくなります。


一つの受光素子のサイズが大きければ階調再現性が良くなると言うことです。しかし、画像全体で見ると画素数が多ければ解像力は上がることになるので1画素の「階調再現」と画像全体の「解像力」のバランスで見る必要があります。
また、銀塩カメラのようにレンズとフィルムというハードだけで像が得られるわけではなく、デジタルカメラの場合はハードと同じくらいソフトが重要になってきます。同じレンズで同じ性能のイメージセンサを使っていても画像の品質はメーカーによって違ってきます。この辺のソフトウェアの性能で言えばCanonが一歩リードしていると思います。それでもイメージセンサのサイズが大きければハード面では品質的に有利と言えるでしょう。デメリットとしてはイメージセンサが大きくなるとシャッターやペンタプリズムなども大きくなりますのでカメラ全体が大型化することになります。


次に、イメージセンサのサイズが違うと同じ焦点距離のレンズを装着しても得られる画角が変わってきます。ここで誤解が多くあると思うのですが、レンズ自体の画角はイメージセンサの大きさには関係しません。
例えば、35mm換算で50mmの焦点距離のレンズを装着するとフォーサーズでは100mmの焦点距離のレンズと同じ画角になると言われます。
それは正確には間違いです。確かに100mm相当の画角に映りますが、レンズ自体は50mmの画角のままです。フルサイズに比べてフォーサーズは縦横ともに長さが1/2になりますから、フルサイズで撮影した画像をPhotoshopで開いて縦横とも1/2(面積では1/4)にトリミングしたことと同じになります。
そのために50mmレンズをフォーサーズに装着して100mm相当の画角に映ったとしても被写界深度はあくまで50mmレンズと同じです。焦点距離が長く(望遠)なると被写界深度は浅くなりますが、イメージセンサが小さいことで擬似的に画角が狭まることで被写界深度が変わることはありません。コンデジが背景がボケづらいのと同じことです。


長々と書いてしまいましたが別にイメージセンサが大きければいいと言っている訳ではもちろんありません。マイクロフォーサーズは動画に強いという利点もありますし、用途によって選べばいいと思います。
要は欲しいイメージが良い品質で得られればいいのですから。ポスター用の商品撮影などでは中判のデジタルカメラが必要になりますし、それには500万円近くするデジタルバックやシステムを組む必要があります。

プロカメラマンの友達が何人かいますが、みんなCanon党です。銀塩カメラではNikonを使っていた人もデジタルではCanonに移行しています。実際の眼デジの販売台数のメーカーシェアはCanon 40%、Nikon 30%、残りをOlympusSonyパナソニックなどで分けている感じです。

http://journal.mycom.co.jp/news/2009/09/10/020/index.html


「眼デジを買おうと思ってるんですが、どのメーカーがいいですか?」とよく聞かれますが、画像データの品質を重視するなら現状ではCanonがもっとも優れているのはデジカメ雑誌のレビューでも明らかです。ただ、趣味の場合は画質だけではなく好みやカメラ自体の品質とかも重要になりますよね。私も品質的には「Canon 5D」にするべきかと思いましたけど、どうもCanonの眼デジは所有する満足感が得られないんですよね。Nikonの「D300」「D700」のシャッター音が気に入ったのと、そのうち「D3x」が欲しいなと思っての「D700」でした。
最近発売された「PENTAX Kx」はボディカラー20色とグリップ5色で100パターンのカラーが選べますし、眼デジで動画撮るのも面白そうですよね。コンデジでは防水タイプや高速連射タイプが面白そうです。

PENTAX Kx」http://www.camera-pentax.jp/k-x/

眼デジでも安いモノでは4万円近くでレンズキットが手にできるモノも出ています。コンデジを使っている方で、もう少し本格的に使ってみたいと思ったらあまり難しく考えずに最初は安い眼デジを買ってみてはいかがでしょうか?

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